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  • 新しい世代のSMと古い世代のSMとの差

    大人向けのSM系マンガを描いていた著者やSM小説家がアダルト要素を抜いた一般向けのSM系メディア産業に参入するようになってきました、これは時代の流れがそうしたのかもしれませんが、調べてみると他にも理由がありました。
    SMカテゴリでいちばんネックとなるのがユーザー層の圧倒的な少なさです、完全ノーマル分野と比べたらSM系メディアは全体のわずか5%であり、当然ながらその5%の顧客層に向かってメディアを作成し、販売するわけですが、それではいつまでたっても利益の向上を目指す事は困難となります、そこで目を付けたのが”一般ユーザー向けSM産業”です。
    SMを専門とせずに普通のマンガや小説にSM要素を取り込んでメディアを作成し、販売する方式がもっとも有効とされたのです。
    たとえば、学園ラブコメなどにもSM要素を取り入れてキャラクターのインパクト度を上げる事で、一般とSMユーザーの両方を獲得できる方式に切り替えを行った結果、どちらのユーザー層からも”おもしろい”という評価をえられるようになったのです。

    では、今後はアダルト要素のあるSM系メディアは一般化され続けていくのでしょうか?
    あるマンガ家さんにお話を伺った所、2年前まではカテゴリとしてはSM系アダルトマンガを描写していたのですが、男女とも性表現をせず、服も脱がさずに描写する方式がユーザーにインパクトの一部として捉えられるため、販売実績が上がる事を身をもって知る事となり、今では性表現のないSM系マンガを描いているとの事でした。
    その作者のマンガを読んでみると確かにSM表現やフェチ表現はあるものの、男女とも脱ぐことはなく衣服のままでのSM表現をおこなっており、おそらく15歳未満でも簡単に読み流す事ができる描写としているのです。
    しかもSMマンガでありながらヒロインへのキャラクター依存もできるように的確に描写されているのです。
    最近はやりのヒロインは強いというコンセプトを生かしながら、SM表現を上手く混在させて物語を作り上げているためにヒロインのインパクトもかなり強力なもので、縛られているのに強気な女性がSM行為に身を委ねても性表現が見られないのです。
    つまり、ヒロインはSMを好んでおり、役としてはMに強要されているのに性格は女王さま気質といった矛盾だらけの印象が逆にそのキャラクターのインパクトを強調する事ができているのです。

    ちょっといいかたを変えてみましょう、以前のSMはS嗜好、M嗜好の男女または同性が性的表現をおこなう行為のみと認識されていたのが、S的な気質、M的な気質を混在させたSM表現のみをおこなうようになったということです。
    たとえば最近では、「監獄学園 プリズンスクール」や「武装少女マキャヴェリズム」等は女性が強い立場にあり、女性は全員が女王さまである役柄とされていますし、描写的にはSM的表現がひんぱんにあるにもかかわらず、性的な要素がみられません。
    ヒロインも複数作り上げる事でキャラクターの人気をうまく分散させており、キャラグッズ販売を想定してのSM描写マンガ、もしくはアニメとされているためにSM要素だらけでありながら”変態性”が全くみられないSMメディアなのです。
    一般的に考えてみても、女性が男性を足蹴にしていたり、踏みつけ、踏みにじっている光景を目の辺りにすればSM行為と認識されるはずが、SMとわかった上で普通に流して理解されているため、さりげなく織り込まれているSM要素がまるで”台所で料理をする様な1シーン”の程度で認識されています、しかし、超マニアックないわゆるSMユーザーはそうではありません。
    女性が男性を踏みつけているシーンをみれば心が躍る、自分のM性が開花される、興奮するにあたいするのです。

    SM表現をおこなっている部分を一般人は普通に流して理解し、SMユーザーはそのシーンを興奮する材料として理解している、まさに一石二鳥の描写が最近のSM系メディアなのです、このメディア系の物に影響された若い世代は古いマニアックなSMユーザーの考え方やSMに対する強い意識を持つ人間たちが特殊だとは考えなくなります。
    ここで双方の勘ちがいが生まれます、若い世代はSMを普通に「SM?うん、知ってるよ」と何でもない行為の様に考えていますが、マニアックSMユーザーは「SMは自分にとって人生そのものであり・・・」など、SMに対する概念や理想が非常に強くあり、メディアとはかけ離れた性表現のみの世界にいつまでもしがみついているのです。
    どちらも同じSMを知っているのに考えかたがまるで交流性がない、それが今のSMなのでしょう。
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